プロジェクトタイトル
グローバル都市におけるオーバーツーリズム問題への取り組み:代替観光商品としてのストリートアート
研究ユニット
代表者
メンバー
プロジェクト期間
2025年5月1日 ~ 2026年3月31日
プロジェクト概要
本研究は、オランダ?ブレダの「ブラインド?ウォールズ?ギャラリー」と大阪の「ヨドカベ壁画プロジェクト」を調査することで、世界のオーバーツーリズム問題を解決するオルタナティブな観光商品としてのストリートアートを検討することを目的とする。本研究では、ブレダと大阪の郊外公共空間におけるオルタナティブな観光商品としてのストリートアートの推進に対する公的関係者、ストリートアーティスト、地域住民、訪問者の認識と意図を、質問紙調査と半構造化インタビューを用いて検証する。本研究は、オーバーツーリズムの結果、郊外の公共空間における既存の観光商品を広げることによって観光客を再分配することができる代替的な観光形態が必要であることを示唆する。
世界の多くの都市では、ストリートアート(壁画など)は創造的な代替観光商品として推進されており、公共空間の美化、観光客の誘致、都市のブランド化に重要な役割を果たしている。しかし日本では、ストリートアートの種類(壁画など)とインフォーマルなグラフィティ(タグや投げ捨てなど)に対する誤解があり、しばしば社会的な論争を引き起こし、創造的なストリートアートプロジェクトに対する公的な支援を抑制している。研究の実証的知見は「ストリートアートの目的地」のような代替観光商品の場づくりを通して、オーバーツーリズム問題に取り組むストリートアートの意義を解明することが期待される。